声優のことをリアル〇〇(任意のアイドル名)と呼ぶ風潮
やれ「アイマスは宗教」だの、やれ「アイマスは呪い」だのと、某ブログが散々リツイートで回ってきたりしていたのも1週間ぐらい前になるんでしょうか。
後者の呪いというのはさておき、私的には前者の「アイマスは宗教」という部分に関してはおおむね同意しています。アイドルっていう偶像を崇めてますからね、とかそういう事じゃなくてね。
アイドルマスターというコンテンツにおいて、今日切り離せなくなっている存在に「実際のドームを貸し切ってのライブ興業」がありますね。
シンデレラガールズでは西武ドームでライブやったり、何か全国各地を巡るライブもやっていましたね。どれも大盛況の評判です。
で、だいたいその手のライブがあった後ですね。ツイッターのTLで良く見かけるんですよ。「声優名はリアル〇〇(任意のアイドル名)だ!」っていうツイートを。
おいおい、ちょっと待ってくれよ。となるわけですよ。
僕からすれば、正直何言ってるのかよくわからないんですよ。声優は声優でしょ?アイドル自身ではないでしょ?となるわけなんです。
閑話休題。
私がアイマスシリーズで一番愛しているアイドルとして「向井拓海」がいる。アイマスシリーズという枠を取っ払っても、私が人生で一番愛したキャラと言っても間違いない存在だ。やれガチャを回したり、先日のプロフェスで上位報酬になった際には所属プロダクションを移籍してまでも二枚取りに尽力する程度には好きだ。
その向井拓海のボイスを担当する声優の名前を原優子という。もともとは舞台女優で鳴らしていて、何らかの契機があってオーディションを受けて向井拓海の声優となったといったところだろう。
最初にボイスを聴いた時の感想は「イメージしてきた声とビタッとハマった」が正直なところだった。
まず、よく声が出てる。向井拓海というキャラはゲーム中からのセリフからも見られるように、強気な性格でとにかく声がデカそうという印象を受ける。原優子は、まずその前提条件を余裕で飛び越えてきた。よくぞ、これだけイメージにハマる声優を見つけてくれたと思った。
では、これだけイメージにハマる声を持っている原優子は向井拓海なのか?
答えはノーだ。あくまでも原優子はどこまで行っても原優子でしかないし、私生活において向井拓海に近づけていっても永遠に交わることはない。どうやっても違うものだと。
福原綾香は花屋の娘でもなければ、早見沙織はだじゃれ好きの25歳児でもないし、松嵜麗の家にきらりんハウスはないし、佳村はるかはすっかりライオンズファンになってしまった。
正直言って、リアル〇〇と言うのはムリがあると思うんだ。ムリを強いるのもアレだし、「リアル〇〇じゃなきゃ、この声優は担当アイドルを愛していない!」というデタラメ論理は証明不可能である。アイドルと向き合い、声という彩りを添えてくれるだけで十分なのだ。それ以上を求める空気を作ること自体が何かプラスに働くわけでもない。
最期にひとつだけ。声優がリアル〇〇(任意のアイドル名)を演じて、誰が幸せになれるんだ?
答えを知ってる人がいたら、誰か教えてほしい。